臥龍松籟
菅原健彦
玄関の正面にかけた絵画は、日本画家の菅原健彦氏の作品だ。
菅原氏は山梨県の樹齢1000年超の神代桜に衝撃を受け、松や桜の生命力を描いた力強い作品が多い。
今回は珍しい縦三曲の屏風絵「臥龍の松」の真ん中のプラチナ箔面に、桜の花びらを加えて「臥龍松籟」という作品に。
臥龍とは、まだ世に知られていない時期の諸葛孔明(三国志)を指し、力を溜めて潜んでいる逸材のこと。
菅原氏のアトリエにお邪魔したのが2025年3月のこと。目の前で菅原氏が桜の花びらを風に舞わせてくださった。
その日は妻の誕生日で、我々夫婦にとって至高の体験となった。
これから末長いお付き合いになる作家だと思っていた。
しかし、菅原氏は25年7月にこの世を去られた。完成したAEROを訪れた菅原氏が玄関を開ける瞬間を、楽しみにしていたのだが。
また、AEROに滞在しながら、桜をスケッチする菅原氏の姿を思い描いていた。
菅原氏のご子息のアーティスト・菅原陸氏の作品を屋外のテニスコートベンチに飾った。
その物語はこちらから